やりたい曲をみつけた時に、キーボードパートが無い
曲だと演奏できなくて断念してしまいます。
そういう時に、キーボードパートを作曲して演奏したいと思うのですが、作曲のコツなどありますか?https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13175550343
こんにちは!ハトキチです。
ありますよね~こういうシチュエーション。特にバンドを組む人はたいていバンド音楽が好きな人が多く、そういう人たちが好んで聞くのはギターがバーン!と目立つような曲。ボーカルがシャウトしてドラムがダダダダダッっと叩いて、エレキギターがジャーン!と弾いて客席がおおお~~となるような、そんな曲。はてさて、キーボーディストは何をしようか。。。
1.原曲をよ~~~く聴いて、かろうじて聞こえるシンセの音色を弾く
いまどきの音楽、特にJ-POPと呼ばれる、我々が普段テレビや街中、ネットなどで耳にする音楽。これらはたとえバンド編成であったとしても、何かしら音が追加されています。「ゆず」や「いきものがかり」の曲は特にわかりやすいですが、オーケストラっぽい演奏が聞こえませんか?そういう曲調を盛り上げるための音もそうですし、実はうっすら小さな音でシンセがなってる曲が多いです(というかたいていの曲には入っています)。
顕著なのは、イントロ→Aメロ→Bメロ→サビというパターンのBメロ。イントロ~Aメロで盛り上がった曲が、ふと静かになる、サビ前のところですね。ここはちょっと演奏が静かになり、ボーカルの歌詞がよく聞こえるような雰囲気になります。こういうところではたいてい「パッド」と呼ばれる、ふわ~っとした音が鳴っています。これは曲に厚みを持たせるために、アレンジャーが追加で入れたりするのです。例えばコードがCだったら、高めのドの音を単音で全音符(1小節ずっと同じ鍵盤を押さえるだけ)で弾いていたり、単純なコードを小さな小さな目立たない音色で弾いていたり。
これ、効果的です。
バンドメンバーからすると、ギターが静かになっているのにバンド全体の音圧が下がりすぎず、「何か鳴ってる」感は安心感を生み出しますし、ボーカルにとっては音程のガイドになるので感謝すらされます。
また、聞いている観客にとっても、アマチュアのバンド演奏=エレキギターがジャガジャガ、というイメージではなくなんとなく空気感が違う印象を受けるので好感をもたれたります(演奏していない人たちは、細かな音色はよくわからないものの聴感は敏感なのです)。
先ほども書いたように、単音の全音符であれば、指一本で弾けるのでキーボードはとても楽、それなのに曲の質を向上させられる、一挙両得な演奏を行えます。
2.エレキギターやベースと同じ伴奏を、オルガンかピアノの音色で弾く
マーシャルアンプから出てくる歪んだパワーコードなど、バンドマンにとっては気持ちいい定番音色ですが、一般の人(=客席)にとってエレキギターのディストーションの音は、正直よく聞き取れないものなのです。なんかギャーって聞こえるけど、音程があってるかどうかよくわかない、迫力はあるよねーみたいな。
なので、そこをキーボードが助けてあげます。
相性がいいのはオルガン。シンセのプリセット音色だと「Rock Organ」とか「Hardrock B」みたいな名前の音色です。ちょっと詳しい人であれば、ハモンドオルガン、といえばピンとくるでしょうか。
ギターと一緒に演奏するとあんまり聞こえなくて悲しくなったりすることもありますが、エレキギターのディストーションサウンドにキーボードならではの煌びやかさや音の広がり、厚みを持たせることができるので、ほかのギターだけでバッキングするバンドよりも一歩上を行くことができます。
エレキギターのリズム感を強調したいときには、ピアノの音色も有効です。ピアノのアタック官とギターのサスティン(伸びる音、余韻)が合わさって、ギターフレーズのリズミカルさがより際立つこと請け合いです。
ベースが特徴的なフレーズを奏でる曲の場合、ベースと同じフレーズをピアノ音色の低音で重ねてあげるのも効果的。一般の人にとってベースの音色は、悲しいことに低すぎて聴き取れないことも多いのです。サビ前にベースだけが「ででーででーでーでで」からのドラムフィルイン!みたいな時のベースにピアノを重ねて、フレーズを彩りましょう!
3.裏技・・・・禁断の秘儀(でもみんなやってる)
初心者でもベテランでもキーボーディストなら誰しもが経験のある技、それはずばり・・・・
「弾いてるフリ」
あえて使うのもアリです。何度か遠回しに書いてますが、とにかく演奏経験のない一般の方(=聞きに来てくれたほとんどの方)は、ボーカルしか聴いてなく、あとは耳に残るフレーズをちょっと覚えているくらいのものなのです。そこを逆手に取り、さらにギターに比べると存在感の薄いキーボード音色の特性を活かして・・・・・弾いてるフリ・・・・。多用は避けましょう。